2020年2月追記

Last modified 2020/02/10 ;


2020年2月追記



 きっかけは渡辺明棋王対本田奎五段の第45期棋王戦五番勝負第1局だった。
 朝、対局があることを知りAbemaTVにチャンネルをあわせた。タイトル戦中継を初手から見るなどはずいぶんとひさしぶりのことだった。
 その序盤。駒組みともまだ言えない最初の数手から数十手のやりとりには驚いた。


 最初の3手目まではよかった。▲7六歩△8四飛▲6八銀。むかしながらの矢倉3手1組の順である。


 そこから後手の△3四歩に対して▲7七銀で「あれっ?」と思った。僕が熱心に将棋を見ていた頃は▲6六歩が多かったからである。
 ただし、この▲7七銀は無かった手ではない。郷田九段などはずっとこれだったはずだし、矢倉の定跡書にも▲7七銀も有力とは書いてあった。
 そして問題はそのあと△6二銀に▲2六歩(!)


 飛車先不突きこそが現代矢倉最大の発明であり、田中寅彦は序盤のエジソン。それなのにここで▲2六歩(!)

 さらに△4二銀に▲2五歩(!!)


 飛車先を決めないことで先手矢倉には無限の可能性が広がり後手のあらゆる戦法に柔軟に対応できるのではなかったのか。
 以下△3三銀▲4八銀△3二金▲7八金△5二金▲6九玉△5四歩まで進んでようやくここで▲5六歩


 …(絶句)。▲5六歩はこんなに遅くても良かったのか…。
 我々が学んだ将棋は矢倉▲7六歩△8四飛▲6八銀の3手1組から▲6六歩〜▲5六歩と順番に歩を上げていくものではなかったのか。




 「観る将」などという実際に将棋を指さない人にとってこれらは瑣末な問題に写るだろう。
 しかし実際に将棋を指す者にとっては初手からの数手は大問題なのである。
 早めに▲5六歩を突いておくからこそ、その後の膨大な変化に対応でき指し手を具現化できるのである。

 それは矢倉だとか相居飛車だとかそんなレベルの話ではない。相手が何筋に飛車を振って来たとしても▲5六歩を突いてあるかどうかで指し手駒組みが変わってくる(この局面だけに限れば振り飛車は関係ないけど)。



 どうもそうらしい。




 こういう意見もある。




 遡って再掲途中図。

 渡辺明棋王対本田奎五段の実際の進行。

 こっから棒銀いけんじゃね?棒銀最強じゃね? という思い付きから、
 初手▲2六歩で原始棒銀が将棋の必勝法じゃね?初手▲2六歩最強じゃね?というところまで発想が飛躍し、初手▲2六歩ウハハ天国こそパラダイスというところから、実際に自分で初手▲2六歩を試してみた結果「棒銀は最強じゃなかった」という結論に達するまでの顛末は近日中にまとめてこのサイトに掲載したいと思います。